【ゼロから始める株式投資1】株とは

株とは?

株(かぶ)とは、株式会社、つまり、会社が集めるお金に対して、「あなたは、〇〇円のお金を出資をしました」ということを証明する株券と呼ばれるもののことです。

2008年までは、実際に紙ベースの株券が発行されており、基本的には、株を売り買いするのに、その都度、名義変更がされていました。

2009年からは、上場会社の株券は電子化されましたので、実際に上場会社の株券を見る機会は無くなってしまいましたが、株を売り買いすれば、紙ベースの時と同じように名義変更されるのは同様です。

この名義変更の手続きが完了するのは、つまり、株主としての権利を手に入れるのは2019年7月16日より3営業日目となっています。(配当金や株主優待狙いの時に重要になってきますので、後程詳しく説明します。)

各会社の株式には、銘柄コードと呼ばれる数字が割り当てられています。頻繁に売買する株式だと、この銘柄コードを覚えてしまうぐらいです。

この株の売り買いのことを指して、単に、「株をやっている」等と言ったりしますが、別の言い方ですと、「株式取引」と言ったり、「株式投資」と言ったり、「株式トレード」と言ったりします。

厳密に言うと、株式投資と株式トレードは違うものかもしれませんが、当サイトでは、基本的に、株の売り買いのことを、株式取引もしくは株式投資と呼ぶこととします。

 

 

 

現物取引と信用取引

株式取引には大別すると、現物(げんぶつ)取引と信用(しんよう)取引の二種類が存在します。

 

現物取引

一般的に株式取引というと、現物取引を指していることが多いと思われますが、下げ相場(相場、つまり、株式市場全体が下げていること)の時は、信用取引の空売り(からうり)が有効になってきます。

現物取引は、元々、株券の現物、つまり、株券そのものを、売り買いしていたことから、このような呼ばれ方をしています。

現物買いというと、現物の株券を買うことです。例えば、株価(株券が取引される価格)が1,000円の株を100株(最小売買単位が銘柄毎に決まっています。)買うには、1,000×100=100,000円が必要です。(ここでは、説明簡略化のため、手数料等は考えないこととします。また、今後も同様とします。)

ここで、当たり前のようで、当たり前に考えられていない重要なことがあります。それは、1,000円で100株買えるのは、1,000円で100株売る人が存在するということです。

「これのどこが重要なのか?」と思われた人もいらっしゃるかもしれません(笑)

2つ重要な事実があります。

1つ目は、これが、株価形成の基本ということです。つまり、買いたい人の割合が多く、その中のより高い株価と、売りたい人の割合が多く、その中のより低い株価で、取引が成立するということです。

上記の場合ですと、例えば、あなたが、900円で買いたいと考えていても、1,000円でも買いたいという人が多ければ、株価は900円まで下げることはないでしょうから、結局、900円では買えないということになります。

逆に、1,100円で売りたいと考えていても、1,000円でも売りたいという人が多ければ、1,100円まで上げることもないでしょう。いわゆる需給、つまり、需要と供給の関係ということです。

2つ目は、同じ株価にも関わらず、買いたい人と売りたい人が存在するということです。普通に考えると、買いたい人というのは、これから株価は上昇するだろうと考えて買うわけです。一方、売りたい人というのは、これから株価は下落するだろうと考えて売るわけです。全く同じ状況にも関わらず、全く正反対の判断(買い、もしくは、売り)になるわけです。

 

信用取引

次に、信用取引について、説明します。

先程の例ではないですが、これから下げそうだと考えた場合、現物株を保有していれば売ることができますが、現物株を保有していなければ売ることはできません。

そこで、現物株を保有していなくても、「他の人の株券を借りてきて、売れないか?」と、誰かが考えたのでしょう。つまり、他の人の株券を金利に相当するもの(貸株料)を払って、借りてきて、保有していない株を売れるようにしたのが、信用取引の「空売り(からうり)」というものです。

実際のところは、保有していないのに(空なのに)、売ることから、このような名称がついたようです。

この信用取引ですが、「売り」だけでなく、「買い」も可能です。信用取引を始めるには、現物取引の口座だけでなく、一般的には信用取引口座を開設する必要があります。

また、信用取引の場合は、保証金を予め信用取引口座に入金(もしくは、振替)することによって、その保証金の約3倍の金額までの取引が可能となっています。

さらには、保証金は最低30万円となっており、ある一定の維持率を下回ると追証(おいしょう)と呼ばれる現金の追加入金が必要となります。

これから株を始めるという方は、現物取引で、ある程度の経験を積んでから信用取引も活用するといったステップが必要でしょう。

この信用取引を上手く活用すれば、1つの銘柄の上昇局面からも、下落局面からも、利益を上げることができますので、非常に効率良くなります。(当然のことながら、流れを見間違えれば、逆に、2度、損をする可能性もあるわけですが・・・。)

 

 

FXや先物取引との違い

株と同じような金融商品と呼ばれるものに、最近よく聞くFX(えふえっくす)や先物(さきもの)取引等があります。その他、色々な金融商品が開発されていっています。

本書は、あくまでも株の入門書ですので、ここでは、それぞれについて、どのような特徴があるのか、簡単に説明するのに、止(とど)めておきます。

 

FX

FXとは、Foreign eXchangeの「F」と「X」から来ており、日本語に訳すと、外国為替証拠金取引となります。

信用取引の場合は、保証金と呼ばれるものを担保に、取引を行うわけですが、FXの場合は、証拠金と呼ばれるものを担保に、色々な通貨の取引を行います。

証拠金の何倍までの取引ができるかを示す用語に、よく聞く「レバレッジ」というものがあります。

「レバレッジ」は、直訳すると、「梃(てこ)」となり、梃の原理、つまり、小さな力で大きな物を動かすというようなイメージで使われています。

実際のところで言うと、「レバレッジ」が5倍というと、証拠金が10万円の場合、50万円までの取引ができるということになります。少ないお金で、大きな取引ができますので、うまくいけば、非常に効率よく儲けることができますが、一歩間違えれば、投資資金以上に大きな損失を被るのは、株式の信用取引と似ているところでもあります。

 

先物取引

先物取引には、大別すると、金融先物取引と商品先物取引の二種類があります。よく聞かれるのが、金融先物取引の一つである日経平均先物だと思います。

「先物」という名の通り、「先(さき)」、すなわち、ある一定の未来の「物」の価格が、どうなるのかを予想して取引される金融商品ということになります。

商品先物取引の一例を挙げます。

例えば、「大豆」が豊作で、価格が安くなりそうだとしたら、「大豆」の「先物」を売っておき、実際に、「先物」の価格が安くなった時に、買い戻せば、その差益で儲けることができるわけです。

逆に、「大豆」が凶作で、価格が高騰しそうだとしたら、「大豆」の「先物」を買っておき、実際に、「先物」の価格が高騰した時に、売れば、こちらも差益で儲けることができるわけです。

ただし、この商品先物取引は、一般の方には、まだまだ敷居が高いです。

一方の日経平均先物に代表される金融先物取引は、個人投資家の方もかなり参戦されており、特に、取引単位が日経平均先物の10分の1の日経平均ミニ先物は、その手軽さもあって、より多くの方が参戦されています。

基本的な考え方は、先程の「大豆」と同じで、「日経平均先物」の場合も、ある一定の未来(限月と言います)の「日経平均先物」の株価を予想して売買するというものです。

実際のところはと言うと、未来と言うよりも、日々の日経平均株価に連動しているイメージに近いです。

これは考えてみれば、至極、当たり前ということになるかと思います。つまり、各銘柄の株価というのは、未来の株価を表しているということです。

もう少し分かりやすく言うと、各銘柄の株価は、業績が良さそうであれば、株価は上昇し、逆に、業績が悪そうであれば、株価は下落するということになりますので、日本を代表する225銘柄の平均株価である日経平均株価自体が未来の株価を表しているようなものだからです。

よく「株価は半年先を見越している」等という言い回しで表現されているのも聞かれたことがあるかと思いますが、このことを表しています。

先物取引の場合も、証拠金を担保に、各先物商品を売買することになります。

 

CFD取引

比較的新しい金融商品の一つにCFDというものがあります。CFDとは、Contract For Differenceの略称です。日本語に訳すと差金決済取引となり、FXも広義にはCFDに当てはまりますが、一般には、株式や株価指数等の場合をCFDと呼んでいます。

株式の現物取引や信用取引の場合は有価証券(株券等)の受け渡しを行いますが、CFDの場合は、有価証券の受け渡しは行わずに、売買価格差による金銭の授受により、差金決済するというのが大きな違いです。

上記の商品以外にも、債券とか投資信託とか様々な金融商品が存在しますが、これから株を始める皆さんは、まずは、しっかり、株式投資で、投資の基本を身に付けた上で、次のステップとして、徐々に取引商品を増やしていくのが賢明かと思います。

 

 

株はギャンブル?

一昔前ほどではないかもしれませんが、依然として、「株はギャンブルみたいなもので危険」というようなことを聞いたりします。

たしかに、やり方によっては、ギャンブルで負けた時のように、スッカラカンになってしまう場合もあるかもしれません。特に、空売り時に、爆上げ等すれば、元手以上の損失を被る恐れがありますので、「危険」と言われるのも、理解できなくはありません。

しかし、やり方によっては、確実に資産を増やす手段になってくれることも、また事実ではないでしょうか。

詳しくは、後程ご説明しますが、例えば、財務内容の良い、つまり、倒産する可能性が極めて低く、かつ、配当利回りの良い銘柄を現物取引で買えば、限りなくリスクを抑えて、必要十分なリターンを得ることは、決して難しいことではありません。

要は、株に限ったことではなく、何でもそうですが、やり方次第ということです。

 

 

株って、簡単?

では、逆に、「株って、簡単?」と聞かれれば、「ハイ、簡単です。」とお答えします。「ただし」が付きますが・・・。

この場合の「簡単」は、もちろん「儲けることが簡単」ということですが、実際のところは、いくら儲けたいかによって、「簡単」でもあり、「簡単ではない」かもしれません。

例えば、年間利回りで2%程度儲けられれば良いということであれば、その方法はたくさんあるでしょう。

しかし、年間利回り100%、つまり、年初から倍にするということであれば、難しいと言わざるを得ないと思います。

株初心者は、まずは、年間利回りで、5%~10%ぐらいを目指しましょう。

 

 

株の5つのメリット

ここでは、株の5つのメリットについて説明します。

 

NISAの非課税枠の中であれば丸々儲け

NISAの非課税枠の中であれば、差益に関しても、配当金に関しても、源泉徴収されることはありませんので、差益、もしくは、配当金が丸々貰えます。

特に、このメリットが大きく活きるのは、テンバガー(株価10倍株)のような高成長株にうまく投資できた場合です。

NISAの期間中であれば、株価が10倍になろうが、100倍になろうが、差益に対して約20%の税金がかからないのですから。

 

扶養家族のままでいられる

扶養家族(専業主婦や学生等)の場合、アルバイトやパート等で働くと、一番気にするのが、この扶養家族の範囲内に収めることですよね。ご主人や親御さんの扶養から外れてしまったら、結構、痛いですもんね。

その点、株式取引の場合は、「特定口座」の「源泉徴収有」にしていれば、現在のところは、扶養家族から外れることはありません。

ただし、年間を通して損失が出た場合で、確定申告をして、3年間の繰越控除の特例を受けようとしている時には、よく考える必要があります。

この場合は、取引金額によっては、扶養家族から外れてしまいます。

したがって、その場合は、どちらにした方が得なのか、よく考えてから、判断することをオススメします。

 

確定申告が不要

株式取引の場合は、「特定口座」の「源泉徴収有」にしていれば、基本的に、確定申告は不要です。

ただし、3年間の繰越控除の特例を受ける場合等には、確定申告が必要です。

 

東証の取引時間は、平日9時から15時まで

これについては、投資機会が減るからデメリットと思われるかもしれませんが、時間が限定されているというのは、逆に、メリットだと考えています。

始めてみれば分かりますが、どうしても、相場が開いていると、価格が気になってしまいます。

これが、FXともなれば、ほぼ24時間、取引が行われているわけですから、気になりだしたら、大変です。

その点、株式取引の場合、PTS(私設取引システム)を除けば、平日9時から15時までしか(東証の場合)取引ができません。

このことは、精神衛生上も、時間の余裕という意味でも、メリットだと考えます。

 

分かりやすい

何を以って、分かりやすいとするかで、意見の分かれるところかもしれませんが、株式取引の場合は、基本、業績(予想)が、株価の上げ下げの主要因ですので、ある意味、非常に分かりやすいです。

投資対象を自分のよく知っている会社や業種にすれば、尚のこと、分かりやすいかもしれません。

ただし、近すぎて、インサイダー取引になるのはNGというのは言うまでもありません。

また、四半期毎に決算発表が行われますし、業績(予想)に大きな変化が起こりそうな時は、随時、業績予想の修正等も開示されます。

これが、FXだと、各国との相対的な関係等も考慮する必要がありますし、世界規模での変化に対応する必要がありますので、色々な要素を加味して投資判断を行う必要が出てきます。

もちろん、株式取引の場合も、変化に対応する必要があるのは言うまでもありませんが、ある程度のベースとなるものを作って、取引を行えば、その他のものと比べれば、随分と分かりやすいと思います。

 

 

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