現物株の貸株料(貸株金利)の税金は実は少ない!?

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現物株の貸株料(貸株金利)の税金は実は少ない!?

 

最終更新日:2018年3月2日

貸株サービスのデメリットの一つである貸株料(貸株金利)にかかる税金について、調べてみました。

 

貸株料(貸株金利)は雑所得

通常、大部分の給与所得者は、給与の支払者が行う年末調整によって、所得税額が確定し、納税も完了しますので、原則、確定申告が不要です。ただし、以下のいずれかに該当する場合は、確定申告が必要です。

  1. 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
  2. 1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
  3. 2か所以上から給与の支払を受けている人で、主たる給与以外の給与の収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
  4. 同族会社の役員などで、その同族会社から貸付金の利子や資産の賃貸料などを受け取っている人
  5. 災害減免法により源泉徴収の猶予などを受けている人
  6. 源泉徴収義務のない者から給与等の支払を受けている人
  7. 退職所得について正規の方法で税額を計算した場合に、その税額が源泉徴収された金額よりも多くなる人

出典:国税庁ホームページ(給与所得者で確定申告が必要な人)

上記の内、貸株サービスを利用する方で、多くの方が該当するケースは、第2項です。

つまり、「1か所から給与の支払を受けている人で、主たる給与以外の給与の収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人」という項目です。

ここで、疑問に思う方がいらっしゃるかもしれません。

疑問 ⇒ 「私は、証券会社で特定口座(源泉徴収あり)の手続きをしているので、確定申告は不要なのでは?」

回答 ⇒ 『貸株料(貸株金利)は、雑所得となりますので、別扱いです。』

同じ特定口座で源泉徴収してくれれば、楽でいいと思うのですが、現在の税制では、そうなっていませんので、仕方ありません。

で、雑所得ですので、その他の所得と合算して、20万円を超えれば、確定申告して、納税しないといけません。

 

雑所得は総合課税

雑所得は総合課税となります。

税率については、以下のようになります。

  • 所得税:5%~45%(累進課税)
  • 地方税:10%

 

所得税の税率

所得税は累進課税となり、税率は、平成27年分以降は、以下のようになります。

表1:所得税の速算表

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え    330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え    695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え    900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え  1800万円以下 33% 1,536,000円
1800万円を超え4000万円以下 40% 2,796,000円
4000万円超え 45% 4,796,000円

出典:国税庁ホームページ(所得税の税率)

 

 

実際の税金の額は、給与所得次第・・・

上の表を見ると、すごく税金を納めないといけないように受け取れるかもしれませんが、実際の税金の額は、トータルの所得金額次第です。

課税される所得金額、つまり、給与所得と貸株料(貸株金利)等を合わせた金額から所得控除後の金額が、195万円以下なら、意外と安く済みます。

同195万円を超え330万円以下の場合も、控除額97,500円がある分、若干ですが安く済みます。

何と比較して安く済むかというと、「同じ金額を配当金として貰った時と比較して」です。

ここでは、課税される所得金額が195万円以下で、かつ、その中に含まれる貸株料(貸株金利)の受取金額が、年間22万円だった場合の「貸株料(貸株金利)相当分のみ」に絞って、税金の額を試算してみます。

この場合の所得税等は、以下のようになります。

  • 所得税 : 220,000円×0.05=11,000円
  • 復興特別所得税:11,000円×0.021=231円
  • 地方税 : 220,000円×0.10=22,000円
  • 合    計 : 33,231円

これって、実は、少ないということに気付かれましたか?

そうなんです。

同じ金額を配当金として貰った場合【上場株式で特定口座(源泉徴収あり)の場合】は、

  • 所得税 : 220,000円×0.15=33,000円
  • 復興特別所得税:33,000円×0.021=693円
  • 地方税 : 220,000円×0.05000=11,000円
  • 合    計 : 44,693円

上記は、少し乱暴な比較ですし、貸株料(貸株金利)と配当金を比べること自体、「どうなの?」という意見もあるかもしれませんが、あくまでも、試算ということで、ご容赦ください。

ただし、注意事項としては、上記の配当金のケースでは、他の上場株式に損失が出た場合に、損益通算ができますが(申告分離課税を選択した場合)、貸株料(貸株金利)の場合は、損益通算できませんので、そういった面もトータルでは考慮する必要があります。

また、貸株サービスの場合、配当金ではなく、配当金相当額として、配当を受け取った場合は、二重に課税されることにも注意が必要です。

つまり、配当金相当額は、配当金から上記の所得税と地方税が控除された金額となります。この配当金相当額は、貸株料(貸株金利)と同じ雑所得となりますので、その他の所得と合算して20万円を超えれば、この配当金相当額に対しても、さらに税金を納める必要が生じるということになります。

本当のところのデメリットは、この二重課税の問題です。

しかし、この事態を避ける方法はあります。

それは、権利確定日の前に、貸株サービスを止めるか、事前に設定が出来るケースであれば、そのように設定するかの対策をしておくことです。

そうすれば、通常の配当金として受け取れますので、二重課税の心配はありません。

あと、貸株の場合、確定申告をしないといけないというのは、通常、確定申告をしていない人からすると、大きなデメリットかもしれません。

しかし、この確定申告なのですが、今は、パソコン等を使って、割と簡単に出来ますので、そんなに、デメリットではないといえば、デメリットではないような気もしますが・・・。

 

※注記※

実際の確定申告に際しては、税務署等に確認の上、手続きしてください。

 

 

貸株料(貸株金利)は証券会社の違いで大きな差が生じます

ところで、貸株料(貸株金利)は証券会社が違いで大きな差が生じるということを御存じですか?

極端な話、同じ貸株対象銘柄でも、A証券では、貸株料(貸株金利)が10%、B証券では、貸株料(貸株金利)が0.1%というケースも有り得ます。(そもそも貸株対象銘柄でない場合もあります。)

仮に、対象銘柄の時価が100万円だと仮定し、貸株料も上記で1年間固定だと仮定すると、

A証券の場合に貰える貸株料(貸株金利)=100×0.1=10[万円]

B証券の場合に貰える貸株料(貸株金利)=100×0.001=1[千円]

その差は、なんと、100倍です。(当たり前ですが・・)

「で、どの証券会社が、一番高いの?」という方のために、ズバリ言いますと、ほとんどの銘柄で、「GMOクリック証券」が、一番高いです。

ということで、まだ、「GMOクリック証券」に、口座が無いという方は、この際、口座を開設してみては、いかがでしょうか。

貸株料(貸株金利)の高さが実感できるかと思います。

当然ながら、口座開設料・口座管理料は、無料です。

詳細な口座開設手順は、以下の記事を参考にしてください。